令和7年11月定例会 個人質問2025/11/26
11月定例会で、質問をいたしました。
大河ドラマ「豊臣兄弟!」を契機とした能楽の魅力発信について(1)
~ 市民が世界に誇る名古屋能楽堂に向けて ~
森
ともお
名古屋能楽堂は、1997年、能や狂言などの伝統芸能の振興と文化交流の推進を目的として開館しました。総木曾檜造りの舞台と日本最大の座席数630席を有する、言わば、世界最大・世界一の能楽堂です。
能楽は、能と狂言を合わせた日本の伝統芸能の総称で、現代ではユネスコの無形文化遺産に登録され、海外からも高く評価されています。
年間6回程度の定例公演以外にも、毎月多くの団体によって能・狂言の公演のほか、コンサートや講演会なども行われており、また、将棋のタイトル戦の対局にも用いられています。
この名古屋能楽堂、開館から約30年経ちました。あと数年もすれば、改修の必要性についても議論がなされることでしょう。
しかしながら、名古屋市民約230万人のなかで、この世界一の名古屋能楽堂の存在、価値、さらに能楽そのものについて理解していただけている方はどのくらいいらっしゃるのか。はなはだ疑問に思うのは、私だけではないでしょう。
さて、皆さんご承知の通り、来年の大河ドラマは、「豊臣兄弟!」。
森
ともお
豊臣秀吉、そして、秀長は、当地域の出身であり、能楽を愛してやまなかったことは有名な話です。特に、秀吉は、熱狂的な能の愛好家で、自ら能を舞うだけでなく、自身の生涯を能にし、それを自ら舞うことができた唯一の武将と言われています。
私は、大河ドラマ「豊臣兄弟」を絶好の機会と捉え、世界一の名古屋能楽堂及び能楽の魅力を、一人でも多くの市民含め、今後増加することが見込まれる本市への来訪者に発信し、そのすばらしさを体感していただくことが必要であると考えます。
そこで、その方策の一つとして、名古屋能楽堂をはじめ市内各所において、豊臣兄弟にちなんだ演目を上演してはいかがかと考えます。また、名古屋能楽堂と目と鼻の先にある、名古屋のシンボル名古屋城及びその周辺施設との連携は必要不可欠であると考えます。観光文化交流局長のご所見をお願いいたします。
観光文化
交流局長
名古屋能楽堂は、能楽をはじめとする伝統芸能の振興を図るとともに、広く文化活動及び観光の推進に寄与することを目的として設置した本市の重要な文化施設でございます。 開館以来、能楽の拠点として定例公演を重ねており、今日まで着実にその役割を果たしてまいりました。
あわせて、能楽以外の分野においても、日本舞踊や和楽器などの伝統文化の公演の場として広くご利用いただくほか、国際会議や洋楽コンサートの開催、ユニークべニューとしての活用など、多様な文化・交流の受け皿として機能しているところでございます。
能楽の裾野拡大に向けては、名古屋城薪能や体験型ワークショップの開催などを通じ、市民の皆さまに伝統文化へ触れていただく機会の充実を図っております。今後、更に能楽堂の存在意義を市民の皆さまと共有し、ご理解を得ながら着実に能楽を継承していくことは大変重要であると認識しております。
来る令和8年の大河ドラマ「豊臣兄弟!」の放送にあたり、郷土の英傑である豊臣秀吉、秀長にちなんだ演目を能楽堂などで企画してはどうかとのご提案につきましては、大変有意義なものと受け止めております。 指定管理者と緊密に連携の上、多くの方に関心を持ってもらえるよう秀吉、秀長に関連した企画の検討を進めるとともに、名古屋城エリアでの相互誘客を図るなど、観光との連動も含め、大河ドラマを契機とした能楽堂の魅力、存在意義のPRに努めてまいります。
今後とも、伝統文化の振興と市民に開かれた文化拠点の形成を両立させ、世界最大の能楽堂にふさわしい価値を高めつつ、能楽堂と能楽の効果的な魅力発信に取り組んでまいります。
大河ドラマ「豊臣兄弟!」を契機とした能楽の魅力発信について(2)
~ 要望 ~
森
ともお
観光文化交流局長より、「大河ドラマ『豊臣兄弟』にちなんだ演目の名古屋能楽堂などでの企画を含め、検討を進める。また、名古屋城エリアでの相互誘客を図るなど、観光との連動も含め、大河ドラマを契機とした能楽堂の魅力、存在意義のPRに努める」とのご答弁をいただきました。
名古屋能楽堂はもちろん、それ以外にも、本市において、人が多くあつまるような場所での上演も含め、幅広な企画の検討をしていただくようお願いいたします。
また、ご答弁のなかに、「名古屋城エリアでの相互誘客を図る」とありました。しかし、昨年度名古屋城に来られた方約223万人のうち、名古屋能楽堂にまで足をのばされた方は多くはないと思います。ぜひこの機会に、名古屋城に来られた方には名古屋能楽堂にも足を延ばしていただき、願わくば、金シャチ横丁などで食事をしていただくなど、名古屋を味わっていただけるような方策を検討願います。
本日、中日新聞朝刊に、私の地元、熱田区白鳥小学校が熱田神宮にまつわる新作能である「くさなぎのみつるぎ」をはじめとした能楽上演に向けての活動を掲載いただきました。未来を担う子どもたちに以下に名古屋能楽堂、そして能楽のすばらしさを伝えていくかも大変重要な取り組みです。この視点においても観光文化交流局としてのご尽力をいただくことに期待しています。
さきほど述べましたが、名古屋能楽堂は、世界最大・世界一の能楽堂です。ぜひ、大河ドラマ「豊臣兄弟」のみならず、水上交通の質問でも触れましたが、アジア・アジアパラ競技大会や国際会議など、来訪者増加の機会を逃さず、「名古屋に世界一の名古屋能楽堂あり」と、名古屋市民や国内外からの来訪者に名古屋能楽堂及び能楽そのもののすばらしさを味わっていただけるよう、最善を尽くしていただきますようお願いいたします。
来訪者増加の機会を捉えた水上交通の活性化について(1)
~ 今こそ水上交通の魅力を高め、広く発信を ~
森
ともお
来年度以降、初めの質問でふれた大河ドラマのほか、アジア・アジアパラ競技大会、アジア開発銀行年次総会等の開催を契機に、今後、本市には国内外から多くの方々が来訪されることが期待されます。
今回、話題として取り上げさせていただく、水上交通の活性化については、これまでも幾度となく、市議会の場で触れてまいりました。
名古屋駅南側の堀止から名古屋港までを縦断する中川運河、そして、名古屋城から熱田神宮近くの宮の渡しまでを縦断する堀川、これらの水上交通としての活用は、本市の観光まちづくりにおける回遊性向上の視点において大変重要です。
水上交通の活性化を図るためには、水上交通を単なる移動手段としてではなく、乗船そのものが楽しめる時間にすることが大切な要素であろうと思います。9月定例会でも述べましたが、乗船しながら、映像や音楽、食などを楽しむといった非日常的な体験ができる中川運河・堀川の船旅など、驚きや発見があったり、わくわくできたりするようなコンテンツの充実は必要不可欠です。
ここ数年来、私も、大阪や福岡、広島などの水上交通について視察に伺わせていただいておりますが、それぞれに大いなる工夫が凝らされていました。例えば、福岡市では、夜遅くの便でも船着き場にはたくさんの行列ができ、満員の船内でコンサートを楽しそうに聴く方々の姿がいまでも印象に残っています。
森
ともお
冒頭に述べさせていただいた、国内外からの多くの来訪者増加の機会を捉え、水上交通の魅力を高めると同時に、広く熱く発信することは必須であると思います。極端な言い方をすれば、この機会を逃してしまったら、本市の水上交通の活性化は、難しいのではと思えてしまうほどの好機であると思います。
そこで、住宅都市局長にお伺いします。来訪者増加の機会を捉えた水上交通の活性化を図るなら今です。現状認識と今後の取組み、そして意気込みを住宅都市局長、ご答弁願います。
住宅
都市局長
本市では、水辺を活かしたまちづくりを進めるため、中川運河および堀川において水上交通の運航を実施しているところですが、これまでの乗船者の属性は県内在住者が約7割を占めていることなどから、広域への認知度向上、さらなる訴求力のある企画の立案の2点が課題であると認識しております。
水上交通は、都心から中川運河を経て名古屋港へ、あるいは、堀川を経て名古屋城への回遊性向上を図るうえで、重要な事業と考えており、議員ご指摘のように、今後多くの方々が訪れる機会がある中で、この機を逃さず、広域に発信していくことによって、認知度の向上に努めてまいります。
今後、中川運河では、堀止エリアにホテル・飲食施設等の開業が予定され、また、堀川では、乗船場の1つである納屋橋に、運行が始まるSRTの停留所の設置が予定されています。これらを含む沿岸地域の各種施設と連携し、これまで実施した企画の実績も踏まえながら、訴求力のある企画の立案について、取り組んでまいります。
今後も、様々な機会を捉え、より多くの方々に乗船を通じて水上交通の楽しさを知っていただき、水辺の魅力を体感していただくことで、名古屋のまちづくりの原動力となるよう、水上交通の活性化を推進してまいります。
来訪者増加の機会を捉えた水上交通の活性化について(2)
~ 【要望】 ~
森
ともお
住宅都市局長から、「認知度向上を図るとともに、訴求力のある企画を通して、水上交通の楽しさを知っていただき、水上交通の活性化を推進するとの」答弁がありました。
水上交通については、是非、対象を絞った広報、例えば、旅行で本市に訪れようとされている方を対象に、乗船意欲を掻き立てるような企画を情報発信したり、ホテルの宿泊客が、ナイトクルーズに乗船してみたいと感じていただけるようなコンテンツの充実と、それに併せた情報発信など、的を絞った「インパクト」のある打ち出しをしていただきたいと思います。
そして、先ほどのご答弁では水上交通の広域への認知向上について触れられましたが、一方で、名古屋市民の認知度や乗船率に目を向けると、決して高いとは言えないのが現状です。
現在、中川運河と堀川で運行している便は、曜日や時間帯によって偏りはありますが、決して満員御礼状態ではありません。当たり前のことですが、仮に45名定員の船に5名乗っていようが、45名満員であろうが、舟を走らせる経費は変わりません。
そうであるならば、例えば、乗船客が少ない時間帯に、中川運河や堀川に隣接する地域の子どもを対象とした、「親子乗船体験会」を実施するなど、水辺の楽しさ、水上交通の面白さを味わってもらう機会を提供し、一人でも多くの方に乗船機会を提供していただき、乗船した親子が「よかった」「面白かった」とSNSで発信したくなるような方策を検討していただきたいと思います。
いずれにしても、来訪者増加の機会を捉えた水上交通の活性化を図るなら今です。この機会を逃したら、もう後がないくらいの気持ちで、ぜひ、ご尽力いただきますようお願いします。
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